【エストポリス】ちょい長めプレイレポート その5[ストーリー&キャラクターについて][そみん] @MIYATA_ESTPOLIS #estpolis

■ストーリー&キャラクターについて■

エスト05.bmp

これは「その3」に書いたことの繰り返しになりますが、「愛×笑い×熱血」が詰まったノリノリの宮田節がマッチする人にとってはたまらないおもしろさを味わえるかと。あえてSFC版を引き合いに出すと、SFC版では単発で分散されていたエピソードが凝縮されて丁寧に描かれている感じで、個人的にはグッとくる部分が多々ありました。全般的にキャラクター性が強くなってセリフ量が増しているので、おバカなシーンや恥ずかしいくらいのラブがあふれるシーンのパワーも増した印象。シリアスなだけじゃなくてコミカルな部分も多いので、いい意味で肩の力を抜いて楽しめるストーリーになっています。常に緊張感に満ちた重厚で純文学テイストのストーリーが好きな方には物足りないかもしれませんが、熱血アニメやラブコメものが好きな方にはいい感じにフィットするんじゃないかと。

一方、SFC版に思い入れが深い人ほど、戸惑う部分はあるかもしれません。移植ではなく新作として作られているので当然といえば当然ですが、SFC版とは違うストーリーとなるわけですから。なくなったエピソードがあれば、追加されたエピソードもあります。アイリスのように、SFC版ではマキシムに助言を与えては姿を消す謎の女性だった人物が、DS版では巫女としてマキシムを導くために冒険に同行するなど、設定自体が大きく変わったキャラクターもいます。また、SFC版はミニキャラが短いセリフをかけあう寸劇テイストだったのに対して、今回はビジュアルノベルばりにキャラクターイラストが使われていて、長いセリフも多め。とにかくいろいろな部分が違います。
自分はDS版も好きですが、すごく正直に思い入れの深さや個人的な好みを含めると、SFC版のほうが好きです。だってSFC版は、15年間で何十回もクリアしたゲームなんだもん。お気に入りのエピソードがあればあるほど、ついつい思い出の完全再現を求めたくなる気持ちも出てしまうんですよね。もちろん、SFC版だけが持つ魅力があるように、DS版だけが持つ魅力もたくさんあるわけで。『エストポリス』らしさはばっちり味わえるストーリーなので、SFC版からのファンも安心して楽しめるはずです。

キャラクターについては、本誌で記事を書いたライター陣による「キャラクター座談会」で熱く語られているので、そちらもご参照を。愛すべきおバカさん(一部除く)の部分も魅力ですが、非常に熱い心を持ったキャラクター揃いなので、シリーズを知らない人でもピンと来やすいかと。ちなみにパーティキャラクターだけでなく、サブキャラクター達もクセモノぞろいです。特にジミー&ジェミーというハイテンションな義賊カップルのおバカさといったらもう、たまらんものがあります! イラストが用意されていないような村人1人1人にもちゃんと名前や個性がつけられているほど、キャラクター描写には力が入っている作品なので、ストーリー重視派の方はきっちり楽しめると思いますよ。
(その6に続く)

(C)2010 SQUARE ENIX CO.,LTD.All Rights Reserved.
Original Works:(C)TAITO CORP.1993,1995