【34時間連続更新】全米が泣いた! そして、大阪は笑った! 「パワプロクンポケット」 第21回

パワプロクンポケット10」12月6日発売!
(C)2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
(社)日本野球機構承認 NPB BIS プロ野球公式記録使用 阪神甲子園球場公認

※ジャケット画像はTSUTAYA onlineに掲出されているものです。
※この文章は電撃パワプロという増刊号のために書かれ、後にブログにアップされたものの再掲出になります。

博多は入ってきたときと同じように勢いよく会議室を後にした。代わって入ってきたのはメインシナリオのプログラムを担当している岩崎。「パワポケ」に参加したのは「8」からだが、ゲームプログラムを職業にして20年という大ベテランは、他のスタッフとは違った視点で「パワポケ」を語りはじめた。

ゲーム開発は今や大チーム編成や分業化が進んでいて、極端なことを言うと自分が作っている部分が実際にゲームに組み込まれた時に、どう使われるのかわからないということもあるんです。そういう点では「パワポケ」チームは人数が少ないので、自分の仕事がどのようにゲームになっていくのかよくわかりますし、やりがいがあると言えると思います。わいわいがやがやとみんなで話をしながら進んでいって、いつまにかゲームができているという感じです。古い体質の開発チームですね。ゲーム開発は自己表現の場だと思っている僕にとっては、なじみやすいチームです。
チームに入るまでは「パワポケ」のことはよく知りませんでした。なんで野球ゲームにギャルゲーがくっついてるんだろうくらいに思ってましたが、実際に開発に関わってみると、スポーツの部分とヲタくさい部分が奇跡的に融合しているんですね。それには驚きました。バランスがとれているというか……たぶん藤岡や西川といった連中の芯がぶれてないんでしょうね。会議で起こった笑いを平気で仕様として取り入れていきますしね。
製品版をプレイして笑ってしまうことはありませんが、テスト中に笑うことはあります。本当はプログラムが正しく動作しているかどうか厳しくチェックしなければいけないのですが、いつの間にかゲームに引き込まれて笑ってしまっている。これも他のゲームを作っていた時にはなかった貴重な体験です。「パワポケ」に求めることですか? これはゲームに求めることではなくてチームに求めることなのですが、プログラムを組む力が足りないです。もうちょっとそれがあれば、よくなる部分もあると思いますよ。

※この文章は2006年5月に書かれたものです。
※「パワプロクンポケット」シリーズの公式サイトはこちらです。