深夜、青山一丁目で弓を作った。(最終回)

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(前回からの続き)

沼地のエリア8。少し離れた場所で黒い巨体が一瞬、足を引きずりました。言葉はありませんでした。僕は走りながらLボタン〜□ボタンでアイテムウィンドウをスクロールさせ、シビレ罠を用意しました。黒鎧竜は移動してしまうかもしれません。それでも、この時、僕には確信めいたものがありました。今の僕が、失敗するわけはない−−。ヤツが飛んでしまうのと僕がヤツに接触してしまうのと、そんなぎりぎりの場所、タイミングでシビレ罠をセットしました。背を向けてそこから少しだけ距離を取りながら、今度は捕獲用麻酔玉を用意しました。視界の端で黒鎧竜が罠にかかったのが見えました。くるっと反転しました。Lボタンで照準をあわせる必要もありませんでした。ヤツと僕は、どんな角度で投げようとも当たるというくらい、密着していました。

グラビモス亜種を捕獲!目的を達成しました。

「ナイス! ナイス捕獲!!」。みんなから声が上がりました。グラビモス亜種は、POWER GRAPHIXXの3人にとっても決して楽な相手ではなかったのです。それを、僕が捕獲しました。攻撃面ではさっぱり役に立たず、力尽きるばかりだった僕ですが、しっかり狩猟に参加した感がありました。これもまた、「モンスターハンターポータブル2nd」の魅力です。チームプレイには、それぞれ役割分担があるのです。それを完遂することで目的を達成する。それもまたオンラインプレイの醍醐味です……なんて偉そうに僕が言うのもどうかと思いますが、それでもみんな楽しくて、そして大満足なのは本当ですから。

時計の針は午前1時半を回っていました。もう一度だけみんなであいつを倒して、僕はすごい弓を作る材料を手に入れて、三軒茶屋を後にしました。心地よい疲労感と大きな満足を胸に、タクシーは246を走っていきました。しばらく夜景を眺めていた僕でしたが、がまんできず、青山一丁目交差点の手前ですごい弓を作りました。ちょうど、ソニー・コンピュータエンタテインメントの本社ビルが見えました。

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