【電撃ゲームス ランキングチェック】オリジナルタイトルに対する目利きは難しいのだが……
※このテキストは電撃ゲームス 09月24日発売号に掲載されたものです。
売り上げランキング第1位の『WiiParty』は、読者購入ランキングでは第14位。順位こそ低いかもしれないが、電撃ゲームスで、この1年、ランキングを比較して見てきた印象で考えると、このてのタイトルとしては健闘したのではないかと思うのだが、どうだろう? 近年、夏商戦はタイトル次第という側面が強く、季節柄の商戦期としてはもりあがりにくい(大きな売上が上がりにくい)ものになっているが、『ぽかぽかアイルー村』を筆頭に他にめぼしいタイトルがなかったというわけではなく、また、電撃ゲームスの読者層に大きな変化があったということも考えにくいので、これは『WiiParty』が健闘した結果だと、素直に考えたいところだ。
この夏の注目作はいくつかあるが、まず最初にチェックしたいのは、本誌ではクリエイターの声を前面に打ち出してプッシュしてきた『ラストランカー』。二月目ながら、売り上げランキングでは残念なことにTOP30にも入っていない。本誌で伝えてきたように、やり込みがい、ボリュームがある……どころか、それが大きな魅力であるタイトルだけに、やや残念な気はする。ただ、一方、読者購入ランキングではしっかり第6位に入っている(集計期間は考慮しなければいけないだろうが、第6位は『ぽかぽかアイルー村』よりも上だ)。読者には、その魅力がしっかり伝わっているのだと考えると、この結果は非常に残念だ。『ニーア レプリカント』のような極端な事例ではないが、近いものを感じる。
また、『ニーア』も『ラストランカー』も、ブランニューのオリジナルタイトルであることにも触れておきたい。(コアなゲームファンに向けた)オリジナルタイトルを打ち出していかなければならないという議論は、もう何年もゲーム業界を語る際に俎上に上がっているが、十分に実現しているとは思えない。もう遅いのかまだ間に合うのかはわからないが、本気で考えるべき時というか、刻限は迫っているような気がする。
ちなみに順位だけを見れば、最も矛盾なく感じたのは『初音ミク -Project DIVA- 2nd』。売り上げランキングでは第6位に入り、トータルでも33万本以上のスマッシュヒットになり、読者購入ランキングでも第7位。ある意味、ファン層も見えやすく、「わかりやすい」商品だったことが奏功したのではないだろうか。
ちなみに『ぽかぽかアイルー村』が読者購入ランキングで第8位(売り上げランキングでは第2位)なのは、集計期間が原因であると考えられる。来月のランキングに期待したいところだ。(倉西誠一/201009081757)
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