【Solarobo】15年間温めた『ソラロボ』への想いとは。(その5) (アラケン) #solarobo

爽快感とスリルを味わえるアクションと
DSの限界に迫る映像表現へのこだわり

PH05.jpg(その4からの続き)

――システムについてうかがいます。本作はロボが登場するとのことですが、アクションの見どころは?

松山:世の中には、ロボが活躍する作品も、ヒトが剣を持って戦う作品もたくさんあります。ですから、銃火器でハデな銃撃戦をするような感じではなく、何かをつかんで投げるといった特色のあるアクションを目指しました。それに合わせて、アクションの軸になるダハーカの腕は、「強く・長く・フレキシブルに動く」ような、蛇腹(ジャバラ)のついたデザインにしました。

中田:ロボに乗っているときと降りたときのアクションを分けて、プレイヤーがどちらの状態でアクションを行うか考えながら進める遊びも用意しました。ロボアクションでは、モノを壊す、投げるといったオフェンシブな爽快感を、ヒトアクションでは、かわす、逃げるといったスリル感を味わえます。このように、A・RPGの醍醐味はひととおり楽しめるはずですよ。

――美しい背景を実現する「パースマップ」は、どのような経緯で採用されたのでしょうか?

松山:どうしても映像で「DSの中にスゴイ世界が詰まっている感じ」を出したかったんですね。そう考えて映像表現を模索するうちに、あるアニメの表現に感銘を受けまして、「これなら行ける!」と決めました。

中田:ゲーム内容のチェックをするためのシステムの試作は、このパースマップが最初でしたね。DSで表現できるビジュアルの最高到達点を測る意味でも、まずこれを作り込んでいきました。結果として狙いどおりに美しい背景が完成して、周囲の反応も好評でしたね。

――もう1つの新たな演出の「モーションイラストデモ」とは、いったいどのようなものでしょう?

松山:DSのデモだからといって、1枚絵を出してBGMとテキストで解説するのは味気ないなと感じていまして。だからといって、ポリゴンを動かそうにも、複数のキャラを動かすのはハード的に厳しいんですね。そこで、1枚のイラストを盛り上がった土台に貼りつけて、画面がちょっと立体的に見えるようにしてみたんです。そこに、角度をつけたり、動きをつけたりと試行錯誤しつつ、絶妙な「2.5次元」な表現を作り上げました。

それで最初にできたのが、エルが眠っているシーンです。これを周囲に見せたら非常に反応がよかったので、ほかのシーンも合わせて全部作り直しました。実際にDSで絵が動いているのを見たら、「おっ!?」となると思いますよ。

(その6に続く)

※インタビュー全文は電撃ゲームス 4月23日発売号に掲載されています。